【ブログ】生前整理と断捨離
いつかは始めたいと思っていても、進め方が分からずに、なかなか行動に移せない「生前整理」。
今回はそんな「生前整理」のお話です。
目次
1.生前整理とは何か
生前整理とは、自分が生きているうちに、財産や持ち物などを整理・処分する活動のことです。
不要なものを捨てるだけでなく、大切なもの、家族に残したいものなどをエンディングノートにまとめる行為も含まれます。
生前整理は、終活と密接な関係があります。
1-1. 生前整理の目的
生前整理の目的は以下なります。
- 家族への負担軽減
- 余計な出費の防止
- 自分の人生を振り返る機会
- 精神的な安定
順番に見ていきましょう。
①家族への負担軽減
生前整理によって、自分の持ち物や遺品を整理しておくことで、後に遺族が遺品整理に追われることを軽減することができます。詳しくは後述します。
②余計な出費の防止
生前整理によって、不必要な物を減らすことで、将来的な余計な出費を防ぐことができます。
③自分の人生を振り返す機会
生前整理は、自分の人生を振り返りながら、これまでの経験や思い出を整理する良い機会となります。
④精神的な安定
物の整理整頓が進むと、自分の生活が整理されているという感覚が得られ、精神的にも安定した状態になります。
逆に、物が多く散らかっていると、不安やストレスを感じることがあります。
整理整頓が進んだ暮らしは、快適で健康的な生活を送るための大切なステップです。
2.生前整理のメリット
2-1. 遺族の負担軽減になる
相続発生後、遺族が負担する相続手続きや遺品整理は膨大で煩雑です。
中には期限が決まっている手続きもあります。
生前整理での身の回りのものを整理しておけば、遺族の負担を軽減できます。
2-2. 大切にしている財産を引き継げる
整理されていない遺品が大量にあると、大切な財産を見つけてもらえず、捨てられてしまう可能性があります。
生前整理によって大切な財産や思い出の品を、確実に受け渡すことができます。
2-3. 相続トラブルを回避できる
相続人が複数人いたり、相続人同士の関係が良好でない場合、相続トラブルが起こる可能性があります。
生前整理で自らの意思を明確にすることで、遺族間のトラブル防止に繋がります。
コラム ~遺産分割協議がやり直し!?~
ご自身が亡くなった後に、相続人が遺産を見つけられないまま遺産分割協議が行われ、
その後に遺産が発見された場合、遺産分割協議はやり直しにやる可能性があります。
相続人同士の関係が良好でない場合や、相続人が複数いる場合には、再度の話し合いは負担が大きい上に、トラブルのものにもなりかねません。
生前整理によってそういったトラブルを回避出来るようにしておきましょう。
3.生前整理のデメリット
3-1. 時間と労力がかかる
自分の持ち物や財産の確認だけでも時間がかかる上に、それらを処分・整理するとなると相当の労力がかかります。
また、普段の生活や仕事、家事などと並行して生前整理を進めることは、容易ではありません。
3-2. 心理的な負担
生前整理は、自分が自分の死や高齢期に向き合わなければならないという現実を意識することになります。
また、不要な物品を処分することは、感情的なつながりや思い出のあるものを切り捨てることにつながる場合があります。
そのため、一部の人にとっては精神的な負担となることがあります。
3-3. 費用がかかる
生前整理には、粗大ごみや家電の処理、不動産処分に係る費用、税金などの費用が発生します。
生前整理を始める時点で、ある程度の支出は覚悟しておきましょう。
これらのデメリットは、全ての人に当てはまるわけではなく、個人によって異なります。
生前整理を行う際には、自分自身の気持ちや状況をよく理解し、無理をせずに進めることが大切です。
コラム ~生前整理に必要な3つの力~
①決断力
生前整理には、物品の整理や遺言書の作成など、重要な決断が必要です。
物品をどれだけ残し、どれだけ捨てるか、財産や遺産をどのように配分するかなど、将来の状況を考慮した決断を行う必要があります。
迷いがちな場面もあるかもしれませんが、決断力を持って整理を進めることが重要です。
②整理力
生前整理は、自分の持ち物や遺品を整理することが中心です。
物品を整理整頓し、不要なものを適切に処分する能力が求められます。
整理力があれば、身の回りの環境がスッキリとし、精神的な安定にも繋がります。
③体力
身の回りのものを片付けるとなると、想像以上に体力と気力を奪われます。
負担を減らすために、作業を少しずつ分散したり、必要に応じてプロの整理業者や家族の協力を得ることも考慮すると良いでしょう。
生前整理を進めるには、これらの能力が充実しているうちから進めることをオススメします。
4.生前整理を最後まで続けるコツ
4-1. 小さなステップから始める
一度に全ての整理を終わらせようとせず、小さなステップから始めることが重要です。
早く終わらせようと一気に進めると、体力が続かなかったり、取捨選択の判断を誤ってしまう可能性があります。
「今日はこの引き出し」「明日はこのクローゼット」など、範囲を限定して少しずつ進めましょう。
4-2. ルールを持つ
整理する際に、一つのルールを持つことで整理の基準が明確になります。
例えば、「1年以上使っていない物は処分する」といった具体的なルールを決めることで、判断がしやすくなります。
4-3. 整理を楽しむ
生前整理は「死ぬ前の準備」といったネガティブなイメージがあるかもしれませんが、そうではなく、今後の生き方を考えるきっかけになる行為です。
整理をストレスや義務と捉えるのではなく、「最期まで前向きに生きる準備」と捉え、ポジティブに楽しむことを心がけましょう。
整理することで、思い出に浸ったり、過去と向き合ったりすることもできます。
4-4. 家族や友人と一緒に進める
家族や友人と一緒に生前整理を進めることで、ひとりで黙々と作業をするよりモチベーションを保ちやすくなり、最期まで続けやすくなります。
また、整理の過程を共有することも大きなメリットと言えます。
最後まで続けるためには、無理をせず自分のペースで進めることが重要です。
焦らず、一つ一つの作業に集中することで、効果的な生前整理を行うことが出来るでしょう。
5.最後に
以上が、生前整理と断捨離になります。
次回は、生前整理の実践編をお話します。
ありがとうございました。